幼稚園で8月・9月生まれの子のお誕生日会がありました。お祝いされる子の親だけが参加できるイベントです。
お誕生日の園児たちはステージに立って、それぞれ簡単なインタビューを受けました。
私はというと、息子の番がくるまで、ひたすら心配していました。なぜなら、息子はこういうイベントが得意ではないからです。
全園児と保護者たちが自分ひとりに注目している状況で、声を出して答えないといけないというのは、大人にとってもハードルが高いですよね。繊細で神経質な息子にとってはなおさら。大緊張の場面です。
マイクを向けられても固まって言葉が出てこないんじゃないか、ひとり泣き出してしまったらどうしよう、と私も緊張していました。
そうこうしているうちに、息子の番になりました。
マイクを向けられた息子はというと……
よそ行きの声でしっかりインタビューに答えられていました!
自分の番が終わったあとは、私の方を見て、はにかんだように笑ってくれました。それを見て私も言葉にならない思いがあふれてきました。
息子は一学期、ひどい登園しぶりがありました。「幼稚園行きたくない、さみしい、ママと一緒にいたい!」と大泣きしている息子を半ば無理やり幼稚園に連れて行っていました。
園の制服を着た息子=ひたすら泣いているイメージだったんですが、しっかりインタビューに答えられた息子を見たことで、やっとイメージを更新できた気がします。あの頃はすごく辛かったけど、ここまで来られて本当に良かった。
息子が幼稚園生活で感じているストレス
誕生日会でもらったカードには、先生からのメッセージが書いてありました。「こまっているおともだちを たすけてくれたり、おてつだいをしてくれたり、とってもやさしい〇〇くんがだいすきです」
息子は親から見ても優しいほうだと思います。人の心に敏感で、繊細。
そのため、クラスのお友達のだれかが泣いたり、だれかが先生に叱られたりしたことが強く印象に残るようです。園で楽しかった話もしてくれますが、トラブル関係の話も多いです。
「今日は〇〇くんが、靴がうまく履けなくて、ワー、ワーとなっちゃったの(癇癪を起こしたよう)。先生が、『〇〇くんできるよ、だからやってごらん』って言ったんだけど、〇〇くんはずーっとワーって言ってたの」
「今日は〇〇くんが、花瓶の中に手を入れて水を投げてて、先生におこられてた」
「今日はみんなで並んで講堂に行ったの。先生の前に出たらダメって言ってたのに、〇〇ちゃんがひとりで先に行っちゃったの」(クラスごとに列を作って講堂に行く際、ひとり列から外れて先生より先に行った子がいたみたい)
「今日は〇〇ちゃんが泣いていたから、頭をなでなでしてあげたの。でも泣き止まなくてずっと泣いてたの」
私に告げ口しようとして、トラブル関係の話をするわけではありません。息子は私に話すことで、(息子にとって)衝撃的なシーンを見て動揺した気持ちを消化しようとしています。だから「それを見てびっくりしたんだね」とか「たとえ泣き止まなくても、なでなでしてあげたのはえらかったよ」などと声をかけるようにしています。
こんな息子にとっては園生活は刺激でいっぱい。世の中にはいろんな人がいて、日々想定外の出来事が起きることを学んでいる最中です。息子の気持ちに寄り添いながら、見守っていきたいと思います。