私は大分県出身です。故郷を離れて長いのでだいぶ薄まりましたが、それでも大分弁は私の言葉の根っこにあります。上京するまでの18年間、ずっと使ってきた言葉だからです。
でも息子の前では、大分弁を封印するようにしています。
それは、大分弁が嫌いだとか、方言がかっこ悪いという理由ではありません。
私と息子が現在大分県に住んでいないからです。
だれもが標準語を話す状況で、息子ひとりだけ大分弁を話していたら、どうなるでしょうか。言葉の意味の取り違えが起きたり、意思の疎通がうまくいかなかったりするかもしれません。
ということで、実家に帰っているときと、親と電話しているとき以外は避けてきた大分弁。それでも息子に移ってしまった言葉がいくつかあります。私が息子の前で無意識に何度も使っていたのだと思います。
今日は、そんな言葉の例をご紹介します。
(1)「かるう」
息子が「リュックかるわせて~」と私に言うのを聞いたママ友が、びっくりしていました。「もしかして方言? 〇〇ちゃん、どこの出身?」と聞かれました(笑)
大分では、リュックを背負うことを、「リュックをかるう」と言います。私が息子に「早くリュックかるってね」と言ってたんでしょうねー。気を付けていたつもりなんですが…。
(2)「なおす」
関西の人は分かるかも。息子は、物を片づけることを「物をなおす」と言います。息子はお片付けしたあと「全部おもちゃ直しといたよ」と誇らしげに言います。おもちゃを修理したのかと思われてしまいそうです。
物を片づける行為は幼稚園でも頻繁にありますよね。息子がお友達に「これ、なおしといてね」と言っても通じない可能性が高いです。まだ方言と標準語の区別がつかない時期に、「なおす」という言葉を教えるべきじゃなかったなーと後悔しています。
ただし「片づける」という言葉が通じないわけではありません。きちんと指示に従ってくれます。
(3)「つぐ」
ごはんをよそうことを「ごはんをつぐ」と言います。息子は「早くごはんついできて」のように使います。この言葉は、埼玉県人のお友達には100%通じないでしょう。。。
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大分弁を息子の前では封印してきた私。でもその封印にもほころびがあったようで、3歳の息子はいくつか大分弁をマスターしてしまっています。
原因は私の努力不足です。だって、身に付いた言葉はポロッと出ちゃうんですもん。ちょっとずつ矯正していかないといけないなーと思っています。