4歳2ヶ月の息子は、だいぶ流暢に言葉が喋れるようになりました。ストレスなく意思疎通ができるようになり、子育てがグンと楽になりました。
でも所詮はまだ4歳。あきらかに間違った日本語を話すことがあり、そのたびに私が直しています。
何度も訂正しているのに、なかなか直らないのが、ものの数え方です。たとえば息子は8点を「はちてん」と言います(正しくは、はってん)。また、3杯を「さんはい」と言います(正しくは、さんばい)。
日本語のものの数え方については、ルールがあります。以下の情報を頭に入れておくと、子供に教える際に役に立つかと思います。
日本語のものの数え方を習得するまで
日本語を使って数を表すには、二つの点に注意する必要があります。(1)どの助数詞を使うか
助数詞とは、ものの数え方の単位です。本を数えるときは「冊」、紙を数えるときは「枚」というように、適切な助数詞を選ばないといけません。
(2)数詞をどのように音変化させるか
一冊と言うときは「いちさつ」ではなく「いっさつ」と言います。6回という時は「ろくかい」ではなく「ろっかい」と言います。このように選んだ助数詞によって、数字の言い方を適切な形に変化させないといけません。
(1)についてはイメージが湧きやすいと思いますので、(2)について見ていきます。
音変化のパターン
音変化には4つのパターンがあります。使う助数詞によって分類できます。数詞が変化しないパターン
枚、台、万、円などがこれにあたります。カ行、サ行、タ行、ハ行以外の助数詞です。これらの助数詞を使うとき、数詞は変化しません。
例)「枚」の言い方
1,8,10の言い方が変化するパターン
助数詞がサ行、タ行の場合は、数字の1、8、10の言い方が変化します。冊、歳、頭、点などがこれにあたります。
例)「冊」
水色の部分の言い方が変わっているのにお気づきかと思います。数字の言い方を変えないといけないので難しいです。
1,8,10に加えて、6の言い方も変化するパターン
助数詞がカ行の場合は、数字の1、8、10に加えて6の言い方も変化します。個、機、組などがこれにあたります。
例)個
オレンジで示した部分、6が「ろく」ではなく「ろっ」に変化します。
数詞に加えて、助数詞も変化するパターン
一番難しいのがこのパターンです。数詞に加えて、助数詞も音変化します。ハ行の助数詞がこのパターンにあたります。杯、匹、本などです。
例)杯
ご覧いただくと分かるように、数詞が変化するだけでなく、つける数詞によって助数詞も変化します。たとえば「杯」の言い方だと、「はい」「ばい」「ぱい」の3種類です。
そのため、「1杯」と言いたいときは、1の言い方を「いっ」に変化させ、さらに「杯」の言い方も「ぱい」に変えないといけません。大人は普段何気なく使ってますが、子供や日本語学習者にはとっても難しいルールです。
同じく「~本」と言いたいときも、「にほん」「さんぼん」「ろっぽん」と変化します。「~匹」と言いたいときも、「にひき」「さんびき」「ろっぴき」と変化します。
基本的にはこのルールで行けますが、時間を表す「分」を使うときは、さらにややこしいです。3分と言いたいときは「さんぶん」ではなく「さんぷん」、4分は「よんふん」ではなく「よんぷん」です。
日本語って難しい~。
まあいずれ自然に身についていくと思いますが……日本語には上記のようなルールがあり、使う助数詞によって数詞が変化し、さらに助数詞の音も変化することがあると知っていれば、子供が間違った使い方をした際に教えやすいと思います。